日本を離れて日本を知る。

先日、英会話の先生のお家に行った時に、日本人の留学生からもらったという
「神社」のポストカードを見せてもらいました。


そのときこんなやり取りがありました。
「これは寺か?」
「いや違う。」
「じゃぁ仏教ではないのか?では何教なのか?」
「・・・。」




このやり取りがあった晩、を見ました。
宮司さんが出てきて困った顔で私に言うのです。


「私はブッディストかと聞かれ、違うといいました。英語で私は何者と言ったらいいのですか…?」


わからんっ!
夢にまで見るほど気になっていたとは(+_+)




「神社」
この位置づけはなかなかアメリカ人には説明しづらい。
英語も分かんない。
でも仮に説明に日本語を使えたとしても、ちゃんと説明できるのでしょうか。


"神道"って、私は単に神様を崇めるものだと思ってました。
じゃあ神道の神様って何なのか(?_?)



朝起きて、早速夫に質問。
良くわからなかったので一緒にネットで検索しました。




ウィキペディア神道で検索)にはこう書いてあります。
神道(しんとう・かんながらのみち)とは、日本の民俗的な信仰体系であり、日本固有の多神教の宗教である。”



何〜!?
分かっている人はたくさんいるのでしょうが、私は勝手に「神様は一人!」と思っていたのです。
多神教とは驚きです・・・
多神教ヒンドゥー教のイメージしかなかった…)



(以下、ウィキペディア神道の概要”より抜粋)
神道は、太古の日本から信仰されてきた固有の文化に起源を持つ宗教である。”
森羅万象に神が宿ると考え、天津神国津神*1や祖霊*2を祀り、祭祀を重視する。”
神道は神話に登場する神々のように地縁・血縁などで結ばれた共同体(部族や村etc)を守ることを目的に信仰されてきたのに対し、仏教は主に個人の安心立命や魂の救済、国家鎮護を求める目的で信仰されてきたという点で大きく相違する。”



へぇ〜。
確かに考えてみればそうです。
菅原道真とか、家康とかは有名だし知ってたけど、あまり意識していなかったというか。
神社にも、学問に効く神社、恋愛に効く神社、芸事に効く神社、などなど色々あるのは知ってるけど、なんとなく社が違うだけで神は一人のような気がしてました。
知っていたのにもかかわらず、なぜそう思い込んでいてしまっていたんでしょうか(^_^;)




ちなみに神道の神様達の分類はこうだそうです。
(以下、またまたウィキペディア”神”から抜粋。)
1. 自然物や自然現象を神格化したアニミズム的もしくは汎神論的な神
2. 思考・災いといった抽象的なものを神格化した観念神
3. 古代の指導者・有力者などを神格化したと思われる神(エウヘメリズム)
4. 万物の創造主としての神(ここにおいてはthe Godである)
5. 万物の創造主・主宰者としての全能の天皇
6. 王権神授説(Theory of the divine right of kings)における「divine」としての神(天皇


私の中のイメージは完全に4番ですね。
神様と言えば万物の創造主、これです。



あまり神道を理解せずに当たり前のように神社へ参拝してきた私、なんてバカだったの・・・。
ほかの日本人の人はみんな分かってるのかな。
恥ずかしマックス!(>_<)



私が思うに、日本人は大半の人が「私は無宗教です。」と言っています。
でも神社にも寺にも行くし、クリスマスもお祝いする。
クリスマスはおいといても、日本の伝統(?)として、
生まれたときには神社でお宮参りをし、死ぬ時にはお寺で供養してもらう
大体の人が当然のようにそうしているのではないかと思います。


でも私は、神社に行く機会の方が結構多いような気がします。
初詣、受験祈願、恋愛祈願、厄払い、などなど。
何か困ったことがあったらお参りするのは神社のような気がします。
神道は日本の古代から伝わる、地域それぞれの土着の信仰宗教みたいなもの。
身近で当たり前なのかもしれません。


こんな事を考えていたら、
「私は神道教徒です。」
って言っちゃってもいいような気がします(゜_゜)




そして、日本人にとってすごくポピュラーな神社(神道)は、外国人にとって全然ポピュラーではなかったということが今回よくわかりました。
お寺・神社ってよくひとつにまとめて言ったりするけど、仏教は世界的に有名で誰にも知られている宗教、神道はそうではないということを初めて思い知ったのです。


("宮司"をウィキペディアで検索すると、英語のページはありません。"神職"だとあるけど、二行くらいの短い説明。そして英語の固有名詞は存在しません。)




ちなみに、神道の神様は、英語に訳すと"GOD"ではないようです。
"spirits"だそうです。


つまり神道の神は「精霊」と捉えられているのか。
面白いです。
日本に帰ってまた神社へ参る時、今までとは少し違った気持ちで参拝できるんだろうなぁ。


…っていうかこんな事、英語で説明するの無理っ!!(*_*;



(久々の日本の画像は落ち着きます。)

*1:日本神話に登場する神の分類

*2:戦国武将を神格化したもの(加藤清正加藤神社徳川家康東照宮)や、祟り神とされた平将門菅原道真公の天満宮など